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今、ファンタジー漫画が熱い! おすすめコミック その2

今回も、今連載中のファンタジー漫画作品を3つ、ご紹介したいと思います。
その1からご覧いただけると嬉しいです。


『ダンジョン飯』

九井諒子 (著)

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このマンガがすごい!2016・オトコ編1位の作品です。
現在、4巻まで刊行されています。

ある時、突如巨大な地下ダンジョンが現れます。
そこから這い出して来た一人の男は、自らを王と称し、ここは一千年前に滅亡した「黄金の国」である、今は「狂乱の魔術師」に支配されている、魔術師を倒したものには国の総てを与えると言い残して消えてしまいます。
以降、大勢の冒険者がこのダンジョンに挑み続けることになります。

主人公たち一行もそんな冒険者の集まりでしたが、ダンジョンに棲むドラゴンを退治に行った際、仲間を一人捕らわれてしまいます。救けに行くにも手元不如意。食料もままなりません。そこでダンジョンに生息する魔物を食料にすることで費用を抑えることを決断し、救出のための冒険を始めます。

エルフ、ドワーフ、ノーム、オーク、ゴブリン、ワーグ、スライム、ドラゴン等々……がふんだんに登場する「ザ・ファンタジー」な世界です。

最初タイトルだけ見た時は、実際の料理をファンタジー風にしたものかと思いました。「ポテトサラダ未知との遭遇風」とか、そういう感じかと……。

まさか魔物を獲って喰う話だとは……(笑)

漫画そのものは「ほのぼの」で「笑いもたっぷり」です。絵柄も可愛らしいです。一見、魔物グルメというネタモノかと思いきや、実は背後に大きな謎が潜んでいます。黄金の国とは何か、狂乱の魔術師とは何者か、そしてそれに群がる権力者たち。今も残る種族間の敵対の歴史……。物語とともに現れてくるこれらの要素を見て「このマンガ化けた!」と思いました。

これは今後さらなる展開が期待できます。先がとても楽しみな作品です。

『空挺ドラゴンズ』

桑原太矩 (著)

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講談社 2016-11-07
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マンガ大賞2017ノミネート作品です。現在は、1巻まで刊行中。

龍を追って世界の空を駆ける捕龍船クィン・ザザ号』。その搭乗員と龍を巡るお話です。肉・油・臓腑、小型のものはそのままペットに……と余すところなく利用できる獲物ですが、獲得は命がけ。また、荒事だけに周囲から重宝がられる反面、異端視されてもいたり、「龍(おろち)獲り」の複雑な事情も描かれています。

龍の肉のレシピなるものがちょこちょこ挟まれるのですが、生でも食べることができたり、マグロ漁を彷彿させる描写があったりで、現実に近いものはちょっと想像がつきません。空を飛ぶということで、鳥類の肉をイメージしているかも……?

龍そのものも描写も変わっています。一般的な「ドラゴン」「竜」からイメージされるものとはかけ離れた姿で、少々グロテスクです。

絵柄などがジブリを思い起こさせるとして「ナウシカ」のようだ「ラピュタ」のようだ、と言われています。言われてみれば色使いなどがちょっと……という気もしますが、私は元々ジブリに思い入れが無いので、気になりませんでした。

「捕龍船」という名前の通り、「捕鯨」をイメージさせるので、そのあたりでレビューが荒れているのではと少し危惧しましたが、それも(今のところは)ありませんね。

龍を食べる」という発想は新鮮ですが、なにしろまだ1巻なので、作品として成功するかは、今後の展開次第というところでしょう。


『ハクメイとミコチ』

樫木祐人 (著)

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エンターブレイン 2013-01-15
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現在、5巻まで刊行されています。

わずか9センチの小人の女の子「ハクメイ」と「ミコチ」の物語です。主人公ふたりも可愛らしいですが、微細に書き込まれた世界観が素晴らしいです。地上9センチから見た世界はとても巨大だと分かります。
この世界では、昆虫も動物も話をして、一緒に生活を営んでいます。
食料となるのは、草花、果物、魚類あたり。鳥類の扱いが微妙です……。

裁縫と料理が得意という「ミコチ」の作る品々が美味しそうで、実際に作ってみる方も多いようです。かく言う私も、いくつか挑戦してみました(笑)

ハクメイは薄明、ミコチは美東風という漢字が設定段階では与えられていて、それぞれの故郷によるそうです。

最新話では、帽子のデザインが、それぞれの出身地を表していることが明らかになっています。

基本、二人の日常話ですが、出身地や家族などの設定もしっかり考えられているようなので、今後それらが出てくることでしょう。ファンタジックな日常話としても面白いですし、背景の設定を考察するのも面白いです。



今回は、ファンタジー×グルメ、な作品を挙げてみました。

ジャンルとしてすっかり定着し、雑誌に1つ2つは必ず掲載があると言われるグルメ漫画が、ファンタジーにも進出してきた印象です。
今後もこのような漫画は増えると思いますが、既存作品とどう差別化を図るか、が今後の見どころですね。

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ロードコメディではありますが、腹を抱えて笑うタイプではなく、ニヤリとさせる方です。

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読む人を選ぶかもしれませんが、中世の欧州というキーワードに反応される方は、とりあえず。